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半導体3次元フォトニック結晶のミクロ集合体 |
半導体結晶から形成される電子部品や、それが集積された電子デバイスにおいては、高集積を実現するため、素子と配線が複雑な3次元配置をとっている。電子デバイスにおける半導体結晶の役割を、光デバイスで担うのがフォトニック結晶であるが、高集積や既存の電子デバイスとの融合を実現するには、3次元構造が必要になると考えられる。今回われわれは、半導体微細加工技術と微小物体操作技術(マイクロマニピュレーション)を合体した、半導体3次元フォトニック結晶の新規な作製技術を報告する。3-4.5μmの赤外波長にフォトニックバンドギャップを持つ4-20層(5周期)の結晶(うち1つは人為的に構造の周期性を乱している)を、チップ上の所定の位置に、所定の層数の結晶を積層した(構造誤差<50nm)。人為的に周期性を乱した結晶の透過スペクトルにおいて、バンドギャップの上端周波数に観測された透過ピークは、数値計算により、欠陥層の共鳴導波モードの励起に由来することが明らかとなった。このような短波長にバンドを持つ3次元フォトニック結晶の欠陥モードについては、その重要性にもかかわらず、詳細な議論はこれまでに報告されていなかった。この技術は、光波長のフォトニック結晶デバイスの製造に大きな可能性をもたらすものだ。
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